心因性EDの原因や克服方法を解説|20代で発症するのはなぜ?

心因性ED(勃起不全)は、20代の若い世代でも発症するとされています。

性行為でたたなくなった

性的な場面になると緊張してしまう。

このような悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。

過去の失敗経験やプレッシャーが原因で起こる「心因性ED」は、正しく対処すれば良くなるケースが高いです。

本記事では、心因性EDの主な原因や若年層でも発症する理由、克服方法や治療法を分かりやすく解説します。

心因性EDとは心理的要因から起こるED(勃起不全)のこと

心因性EDとは、ストレスや不安など心理的な要因が原因で起こる勃起不全のことです。

肥満や高血圧といった身体的要因のEDは、主に40代以降の中年層以降で発症することが多いですが、心因性EDの場合は20代・30代の若年層でも発症するケースが少なくありません。

また、心因性EDは、身体の異常が原因のEDとは異なるため、身体が健康であっても勃起不全を発症する可能性はゼロではないことを頭に入れておくようにしましょう。

心因性EDの原因は主に3パターン

心因性EDは、大きく分けて現実心因・深層心因・うつ病など精神疾患の3つの要因から引き起こされます。

各要因の特徴や具体例を知っておくことで、自分の心因的EDの原因に早く気づくことができ、適切な対策を考えられるようになります。

現実心因

現実心因とは、日常生活で直面する現実的なストレスや不安が原因で起こる心理的要因のことです。

比較的はっきりと自覚できるストレスが多く、状況が改善されれば症状も和らぐ傾向にあります。

現実心因の例
  • 仕事や人間関係のストレス
  • 経済的な不安
  • 性行為に対しての失敗体験
  • 不倫・浮気による罪悪感
  • 将来に対しての漠然とした不安

現実心因による心因性EDは、仕事や家庭でのトラブル・強い緊張などがきっかけで発症します。

例えば、過去に性行為でうまく勃起できずにパートナーに失望されてしまった経験がトラウマとなると、性行為の際、「また失敗するかもしれない」という不安が先行し、勃起を妨げる要因となります。

また、家庭・仕事・将来などに対して何らかの不安があり、性行為そのものに集中できない状況だと興奮状態にならず、勃起不全に陥りやすいです。

深層心因

深層心因による心因性EDは、自覚しにくく解決が難しい場合があります。

深層心因の例
  • 子供の頃の厳しい性教育や禁欲的な価値観
  • 親子関係や恋愛体験の影響
  • 性に対する罪悪感
  • 自己肯定感の低さ

例えば、親に褒められることがなかったり、子育てそのものを放置されたりして自己肯定感が著しく低くなってしまった場合、性行為の際に「上手くできるだろうか」と過度に緊張し、勃起不全になる可能性が高いです。

深層心因による心因性EDは、時間をかけたカウンセリングや心理療法が有効です。

うつ病など精神疾患

うつ病や不安障害、適応障害などの精神疾患も心因性EDの大きな原因です。

精神的な疲労や気分の落ち込みは性欲そのものを低下させ、勃起を妨げます。

さらに抗うつ薬や抗不安薬など一部の薬の副作用としてEDが起こるケースもあります。

心の病気が関係している場合は、精神科や心療内科を受診し、精神疾患を治療することを優先しましょう。

【20代の心因性ED】若者ならではの複雑な原因

身体的要因のEDは高血圧・糖尿病など生活習慣によるものが多く、発症するのは40代以降の中年層が大半です。

20代のEDは心因性のものが多く、原因は複雑で特定や解消が身体的要因のEDと比べると困難であることが多いです。

心因的EDを発症するパターンとして紹介した現実心因・深層心因・うつ病などの精神疾患に加え、若年層ならではの要因によって発症するケースもあります。

性行為の経験の少なさによる不安や焦り

20代前半では、性行為の経験があまりない人が大部分です。

そのため、経験が少ないと恥ずかしいと感じたり、不安が強くなってしまい、緊張が高まり行為そのものに集中できず、勃起が上手くいかないことがあります。

特に真面目な性格の人ほど「相手をがっかりさせないようにしなければ」とプレッシャーを感じやすく、心因性EDにつながりやすい傾向にあります。

若年層ならではの性行為に対する不安は、経験を重ねることで徐々に和らぐため、焦らずに取り組むことが重要です。

性行為に対する緊張やプレッシャー

パートナーへの期待に応えたい気持ちが強すぎると、性行為の際に極度の緊張を感じてしまいます。

緊張やプレッシャーを過度に感じてしまった結果、身体がリラックスできず勃起が維持できなくなることがあります。

また、性行為のたびに「うまくできるだろうか」と意識してしまうことで、自然な性的興奮が得られなくなり、心因性EDが慢性化する事例も少なく有りません。

性行為に対するプレッシャーを減らすためには、無理をせず自分のペースで関係を深めることが重要です。

心因性EDの克服方法・直し方

心因性EDは心理的な要因が関係しているため、治療や克服には心と身体の両面からアプローチすることが大切です。

本章ではED治療薬の活用法から日常生活でできるリラックス法、パートナーとの関係づくり、専門的な心理療法まで実践しやすい改善方法を紹介します。

ED治療薬を服用する

心因性EDの改善のひとつとして、ED治療薬の服用は有効です。

ED治療薬は血流を改善し、勃起しやすい状態をサポートするため、心因性EDに対しても一定の改善が見られた事例もあります。

心因性の場合でも、薬の効果で一度成功体験を得ることで不安がやわらぎ、心理的な悪循環を断ち切るきっかけになることがあります。

代表的なED治療薬

バイアグラ
シアリス
レビトラ
特徴即効性あり・効果が強い即効性あり・バイアグラより効果が高い長時間作用し、食事の影響を受けづらい
効果発現までの時間約30分~1時間程度約10分~30分程度約1時間程度
効果の持続時間約4~5時間約5~8時間約24~36時間
食事の影響効果減少の可能性あり影響は少ないほぼ影響なし
副作用顔のほてり・頭痛・動悸など顔のほてり・頭痛・動悸など顔のほてり・頭痛・消化不良など
平均価格(1錠あたり)約1,300~1,500円約1,280~1,400円約1,200~1,500円

ED治療薬が効かない場合もある

ED治療薬は心因性EDにも一定の効果が見られることは確かですが、100%効果があるわけではありません。

強い緊張やストレスで性的興奮が得られない心理状態の場合は、薬が効きづらくなることもあります。

心因性EDが要因でED治療薬を服用する際は自己判断ではなく、必ず医師に相談して効果の確認をしてから服用することが重要です。

パートナーに相談する

心因性EDは、一人で抱え込めば抱え込むほど不安やプレッシャーが強まり、症状が悪化しやすいです。

勇気のいる行為ではありますが、パートナーに素直に気持ちを打ち明けることで精神的な負担が軽減され、安心感が得られます。

自分だけの問題ではないと思えるだけで緊張が和らぎ、改善のきっかけになることも多いです。

また、パートナーといっしょに泌尿器科やカウンセリングを受けると、協力しながら解決に向かえるため、関係性が深まるというメリットもあります。

深呼吸やマッサージでリラックスする

心因性EDの改善には、身体をリラックスさせる習慣づくりが大切です。

深呼吸やストレッチ、軽いマッサージは副交感神経を優位にし、勃起しやすい状態を整えます。

特に性行為前に数分間深呼吸するだけでも緊張が和らぎ、自然な性的興奮が得られやすくなります。

また、入浴や十分な睡眠など、日常生活でストレスを減らす工夫も効果的です。

カウンセリングなどの心理療法

深層心因や長引く不安が原因となる心因性EDでは、カウンセリングや心理療法が有効です。

臨床心理士や精神科医による認知行動療法では、失敗するかもしれないという思考のクセを修正し、過剰な不安を和らげます。

また、過去のトラウマや性に関する価値を見直すことで、根本的な改善につながるケースもあります。

治療薬と併用すると相乗効果が期待できるため、慢性的な症状に悩んでいる方は専門機関への相談がおすすめです。

心因性EDに関するよくある質問

心因性EDは治らない場合もありますか?

心因性EDは多くの場合、適切な治療や心理的アプローチで改善可能です。ただし長期間放置したり、強い不安やトラウマが重なって慢性化している場合は改善まで時間がかかることがあります。焦らず、医師や専門家と連携することが重要です。

彼氏・旦那が心因性EDになったらどうしたらいいですか?

パートナーに心因性EDが見られた場合、責めたり焦らせたりせず、まずは気持ちを受け止めることが大切です。安心感を与え、緊張を和らげる環境づくりが改善の第一歩になります。必要ならば一緒に泌尿器科やカウンセリングに相談し、協力して取り組むことで関係性を深められます。

心因性EDの可能性があるのですがどうしたらいいですか?

心理性EDはほとんどの場合、適切な対策によって改善可能ですが、長期化すると治療に時間がかかるケースがあります。症状の軽いうちに医師や心理専門家に相談し、生活習慣や心理的要因に対処することが重要です。