バイアグラは薬局やマツキヨの市販では購入できない

バイアグラは勃起不全を改善する薬として広く知られていますが、結論からいえばマツキヨを始めとしたドラッグストアや薬局では購入不可能です。

バイアグラが薬局やドラッグストアで気軽に購入できない背景には、安全性に関わる重要な理由があります。

なぜ、バイアグラが市販薬として販売されていないのかについて分かりやすく解説します。

医師の処方が必要な医療用医薬品であるため

バイアグラがドラックストアや薬局で気軽に購入できない最大の理由は、バイアグラが医師の処方が必要な医療用医薬品に分類されているためです。

医療用医薬品とは、医師の診察や処方を経てはじめて使用可能となっている薬で、ドラッグストアや薬局で購入できる一般用医薬品（市販薬）のように自由に仕入れて販売・購入できません。

バイアグラは科学的に効果が立証されてはいるものの、効果を発揮するか利用できるかは患者の健康状態によって大きく左右されます。

そのため、バイアグラの処方には専門的な診断が必須であるため、薬局やマツキヨでは取り扱えないのです。

バイアグラは知名度が非常に高い薬ではありますが、決して風薬屋頭痛薬のように気軽に服用できる薬ではないということを念頭に置いて服用しましょう。

併用禁忌薬があるため

バイアグラがなぜ医療用医薬品に分類されているかというと、バイアグラは同時に服用すると命に関わる恐れがある併用禁忌薬が存在するからです。

バイアグラの併用禁忌薬の代表的なものは、狭心症の治療に使われる硝酸薬（ニトログリセリン）が挙げられます。

バイアグラは血管を拡張させて全身の全身の血流を促進する作用がある薬ですが、硝酸薬にも同様の血管を拡張させる作用があります。

つまり、バイアグラと硝酸薬を併用すると血管が一気に拡張されて血液が一気に流れ、急激な血圧低下を招く危険性があります。

もし、市販薬としてバイアグラが自由に購入できるような状態だと、併用禁忌薬の存在を知らない人がバイアグラを購入して服用し、重大な健康障害を引き起こす恐れがあります。

バイアグラが一般医薬品として販売されていないのは、上記のような禁忌薬との併用によるリスクを避けるためです。

副作用のリスクがあるため

バイアグラは、勃起不全に高い効果をもたらす一方で、副作用のリスクもある薬であることを忘れてはなりません。

バイアグラを服用することで、引き起こされる主な副作用は以下の通りです。

バイアグラは他のED治療薬と比べると副作用を発症しやすい薬ですが、発症したとしても軽微なもので済む場合がほとんどです。

しかし、まれに数時間経っても症状が改善しなかったり、耐えられないほど症状が重く出ることもあります。

強く症状が出る場合や症状が改善しない場合は、医療機関での対処が必要になります。

もしバイアグラを市販薬のように自由に購入できてしまうと、副作用が出たときに対応が遅れて症状を悪化させる危険性があります。

こうしたリスクを抑えるためにも、バイアグラは医師による使用の可否や適切な服用量を指導したうえで処方される医療用医薬品として取り扱われているのです。

バイアグラは個人輸入でも購入できるが危険大

バイアグラは、インターネットを通じて海外の通販サイトから個人輸入で購入することができます。

個人輸入による購入は、一見すると病院に通って医師の診察を受けることなく購入できるので、とても便利に思えるかもしれません。

しかし、バイアグラを個人輸入で購入するのは大きなリスクが伴います。

本章では個人輸入によるバイアグラ購入の危険性について詳しく解説します。

海外輸入のバイアグラは約半数が偽物

WHO（世界保健機関）の調査によると、インターネット上で販売されているED治療薬のうち、約50％が偽造品であったと報告されています。

引用元：偽造医薬品問題の現状と対策について

インターネット上で販売されていると、画像でしか商品の判断ができません。

本物の画像を使用されて販売されていると、偽物だと購入前に気づくことはほぼ不可能です。

また、商品の見た目が本物と同じでも、有効成分が一切含まれていないものや勃起力改善とは全く無関係の成分で製造されているケースもあります。

効果が出ないだけならまだしも、身体に有害な成分だと重篤な健康障害を引き起こしかねません。

処方されるバイアグラと比べて低価格で販売されているとつい購入しそうになりますが、信頼できないルートからの購入は避けるべきです。

品質・安全性が保障されていない

個人輸入で購入したバイアグラは、日本の厚生労働省や医薬品医療機器総合機構（PMDA）の品質検査を受けていません。

そのため、製造環境や保管状態が不明のものを購入することになります。

適切な温度で管理されていなかったり、製造時に雑菌混入などの問題があったりしても、検査をしていないので確認する手段がありません。

品質が確証されていない薬を服用するのは、治療どころか勃起不全とはまったく異なる新たな健康被害に見舞われるリスクがある非常に危険な行為です。

バイアグラに限らず、医薬品・サプリメントは検査を通過した信頼できる販売元で購入するようにしましょう。

副作用がでても国の救済制度の対象外となる

日本国内で処方・販売されている大部分の医薬品は、副作用を発症した場合、「医薬品副作用被害救済制度」が適用されます。

この制度対象の医薬品を正しい用法・用量で使用し、副作用が起きた場合には、申請することで副作用の治療にかかる費用を全額補償してもらえます。

しかし、個人輸入で購入したバイアグラは制度の適用外です。

服用して副作用が発生したとしても、治療費や損害賠償はすべて自己責任となり、補償を受けることはできません。

補償が受けられないだけではなく、成分が不明な薬を服用すること自体大きなリスクを伴うと言えます。

バイアグラと市販で購入できる精力剤の違い

バイアグラと似た目的で使われる商品の一つに、精力剤があります。

	バイアグラ	精力剤
特徴	・医薬用医薬品 ・主な成分はシルデナフィル	・健康補助食品/指定医薬部外品 ・主な成分はマカ・亜鉛・高麗人参など
効果	・勃起不全の改善	・精力、活力の向上をサポート
処方箋の必要性	・医師の処方箋が必要	・不要

どちらも男性機能の改善を目的として使用されますが、成分・作用メカニズム・効果の出方には大きな違いがあります。

本章ではバイアグラと精力剤のどちらを購入すべきか迷っている方に向けて、それぞれの特徴と効果について分かりやすく解説します。

バイアグラの効果とは

バイアグラはペニスへの血流を一時的に増加させる効果をもたらしてくれる薬です。

勃起力は、ペニスの海綿体にに十分な血液が流れることで維持されますが、バイアグラの主成分であるジルデナフィルは血管を拡張させて血流を促進する働きがあります。

服用後およそ1時間程度で効果が現れ、4～6時間効果が持続します。

勃起を起こすためには、何らかの性的刺激が必要ですが、性行為の直前などに服用することで自然な勃起をサポートします。

ただし、バイアグラは処方箋が必要な薬のため、入手するには医師の診察を受けることが必須です。

市販で購入できる精力剤の効果とは

精力剤はマカ・亜鉛・高麗人参など滋養強壮成分が主な成分となっています。

精力・活力の向上をサポートする働きがありますが即効性はなく、直接的に勃起力を改善するものではありません。

ただし、精力剤を継続的に服用することで少しずつ体調や活力を改善され、最終的に勃起力改善にも繋がる可能性があります。

精力剤は、医薬品ではないため薬局やドラッグストアなど手軽に購入できますが、重度の勃起不全に対してはほぼ効果がありません。

軽度の疲れを感じている方や、異性への意欲が低下していると感じている方が補助的に使用するのに適しています。